ストレスで禿げる。ストレスで抜け毛が増える。確かにストレスは、頭皮や髪に悪影響があります。ですが「ストレスを完全に取り除くのは無理だから、髪や抜け毛も改善できない」と諦めるのは早すぎます。
ストレスが髪の毛に及ぼす影響やメカニズムを知って「ストレスから髪を守る」ための知識を解説していきます。
なぜストレスを受けると抜け毛が増えてしまうの?
まずは、ストレスが髪の毛にどう影響するかを説明します。
薄毛・ハゲに悩んでいる方なら、育毛にとって「血行促進・血管拡張」がいかに大切かは知っていると思います。
血管が細く、血行不良の状態とは、髪にとって必要な栄養を届けるルートが狭くなるという事であり、頭皮の血行不良や血管収縮は脱毛・薄毛を進行させてしまうからです。
そこで問題なのが、ストレスは血管を収縮し、血行を低下させてしまうという事実。
ストレスと髪の毛の問題を考えるにあたって、まずは「ストレスと血行の関係」について確認していきましょう。
ストレスを受けると、血管は収縮してしまう。
人間の体は無意識のうちに、「リラックスモード」と「緊急モード」を切り替えて生活しています。
「リラックスモード」のときの体は、「内蔵系」の活動を優先的に行い、「筋肉」から力を抜きます。
逆に「緊急モード」のときは、外敵から身を守るための「筋肉」に力をいれて、「内蔵系」の活動を後回しにします。
ストレスを感じているとき、体は「緊急モード」になります。
それぞれの状態を専門用語で、交感神経と副交感神経と呼びます。
■内蔵系の活動が活発になり、食べたものの消化・吸収や栄養を体の隅々にはこぶ作業が行われる。
つまり、体がストレスを感じずリラックスモード状態のときに、身体は栄養を吸収し、血管を通じて栄養をはこび、体のメンテナンスを行うのです。
■血圧を上げるために血管は収縮。→血行不良。
■緊急状態に対応するため、筋肉活動を優先させ、消化吸収などの内蔵系の活動は低下します。
つまり、身体は常に緊張した状態になり、血管収縮のために血行不良。体のすみずみに栄養を送ることが出来ない状態です。
脳がストレスを感じ、緊急モードが長く続くと、消化吸収系の働きが低下し、胃もたれや消化不良を起こしてしまいます。
こうなると、「食事をしていても身体が十分な栄養を得られない状態」に繋がってしまいます。
体の栄養不足の影響が真っ先に出てくるのは、髪・肌・爪といった生命の維持に直接影響しない部分です。
「ストレスで抜け毛が増えた」「肌が荒れた」といった症状は、このようにして引き起こされます。
日常的なストレスで、血管が収縮したままになってしまう。
適度なストレスは、体や脳に程良い緊張感や集中力もたらすので、決して悪いものではありません。また、通常であれば無意識にストレス発散を行い、体はリラックスモードへと切り替わるはずです。
しかし、ストレスの要因は様々なものがあり、日常で無意識のうちに感じていることもあります。
不安 │ 怒り │ 悲しみ │ 恐怖 │ 強い不満 │ 焦り │ 我慢 │ 多忙 │ 緊張感を強いられる │
このようなストレスが日常的なものになり、それを発散することが出来ない状態が続くとどうなるでしょうか。
体は常に「緊張モード」になってしまい「リラックスモード」で体をメンテナンスすることが出来ない状態が続いてしまうことになるのです。
さらにストレスが極端な場合、緊急とリラックスを切り替える「自律神経」そのものがバランスを崩してしまうこともあります。
体が「緊急モード」でいる限り、体はこわばり、血管は収縮したままの状態が続きます。
ストレスにより「緊急モード」になっている体をリセットし「縮んだ血管を拡張して血行促進すること」が正しいストレス発散です。
意識的にストレスを発散し「リラックスモード」に切り替える
ストレスをため込みやすい人というのは存在します。そういったタイプの人は、意識的にストレスを発散し、ストレスにより収縮した血管を戻してあげることが大切です。
リラックスタイムを作る │ 楽しめる趣味を見つける │ 気持が落ち着く時間を確保する │ スポーツをする │
ですが「髪のため」に血管拡張を目的としたストレス発散を行うには、いくつか知っていおいてほしいコツがあります。
ですので、次回は精神的にスッキリしただけで終わるストレス発散法ではなく、健康な髪のために、血管拡張や血行促進をうながすためのストレス発散のコツを解説していきます。
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